2012年 06月 04日
かなりや
唄を忘れた金糸雀は、後ろの山に棄てましょか。
いえ、いえ、それはなりませぬ。
唄を忘れた金糸雀は、背戸の小薮に埋けましょか。
いえ、いえ、それもなりませぬ。
唄を忘れた金糸雀は、柳の鞭でぶちましょか。
いえ、いえ、それはかはいさう。
唄を忘れた金糸雀は、
象牙の船に、銀の櫂、
月夜の海に浮べれば、
忘れた唄をおもひだす。
西条八十
by bamboo7771
| 2012-06-04 23:52
|
Comments(0)